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会社で頻繁に承認欲求を得る仕組みを提供する
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- Riki "Remicck" Kawai
- @Ricckn
作ってるアプリ
そもそもCRMの会社で働いているというのはあるけども、SFAツールをある会社向けにカスタマイズして開発している。
そのツールの1機能で、自分が商品を売ったらそれを報告というか、共有(Share)する機能があって、この話をしたい。
SFAなので主に営業が使うツールになるんだけど、大きい商談を決めるタイプの営業の場合はその都度褒められるとは思いつつ、小さい製品を大量に売るタイプだと何をトリガーにして褒めてもらうかというのは結構難しい問題のように感じている。
たとえば、今まで競合他社製品を使っていてそれを乗り換えてもらえました!!みたいな明確なストーリーがある場合はシンプルにすごいね!って話になると思うし、そういうアピールも社内でやりやすいと思うんだけど、他の人も普通に売ってるもので褒めてもらうというのは、営業員目線でも「他の人も普通に売ってるもんだしなぁ」みたいな感覚があるかもしれない。
「いいね」や絵文字が切り開いたカジュアルな反応
SlackとかMicrosoft Teamsとか、結構カジュアルに絵文字の反応ができる仕組みになっている。
これはわざわざコメントを書き込まなくて良いという意味ですごく良いと思っていて、簡単に褒めたりもっと単純な既読であることを示すことができる。
今回SFAで使っているケースで問題があるとすれば、自らが共有しないと行けないので、上で書いた問題は解決されないということだ。
自動的な共有と、それがナレッジになる世界
SFAツールあるあるだけども、たいていは活動を行った後に結果を記入する。
それ自体が営業行為のマネジメントに直結するからだ。
この結果入力がそのまま周りに共有されて(もちろん周りに共有されることは明示した上で)、それに対してカジュアルな反応がついていくことで、シンプルな結果報告であってもある程度の反応が付くことが非常によい仕組みだなぁと思っている。
全国で営業されている会社さんだからこそ、つながりが希薄になることもあると思うが、今回の場合だと北海道の人が沖縄での結果をリアルタイムに得ることができて、機能自体のコンセプトもSNSであることからまさにその機能が体現されている。
言い忘れていたことで、この会社の製品は完成品もあるが部品を売るような会社さんで、自社製品を加工して最終生産物ができるタイプの製品を開発、販売している。
そうなると、その部品を(どうカスタマイズしたか)の情報が共有されてくるのでこれが全国で共有されるのは非常におもしろい仕組みだなぁと思っている。
EX(Employee Experience)
UXとかに代表される~ Experienceという単語の中には当然Employee Experience(従業員体験)という言葉もあり、コロナでリモートワークが流行り始める前から言葉としては認知されてきていると思っている。
一緒に仕事をしていて思うのが、この営業企画的なことを行っている会社さんは、かなり営業員の体験を気にしながら機能を考えているということだ。
思えば今まで1年以上の打ち合わせを通じても、一度もEX的な言葉はでなかったが、EXを考えること自体がすでにこの部署の文化になっている気がする。
複雑に絡んだ問題の解決方法
今回の例は元のツールのリプレイス案件であるから、課題はそれなりに明確だった。
先方もRFPを用意しれくれていて、かなりの部分がそれに則ったツールができていると思う。
その中でもユーザー体験的な部分はデザインやシステム面からアドバイスさせていただけたと思っているし、実際にできたものと営業員が書いた報告を見ると「良いものができたなぁ」と感じさせてくれる程度には、解決方法(の、1機能でしかないが)が優れていたように感じている。
複雑に絡んだ問題はそもそも解決することが難しいこともあるけども、解決させることができるとすごく気持ち良いし、振り返ってこの営業員達と同じように我々チームももっとねぎらってあげたい。